法務部内の情報共有を実現 ナレッジ基盤としてMNTSQを活用

法務部内の情報共有を実現 ナレッジ基盤としてMNTSQを活用

村田機械株式会社

導入の背景

契約相談の履歴共有がシステム化できていませんでした。部員の年次によって持っているナレッジに差があることも課題となっていました。メンバーの採用/長期休業で、ナレッジ基盤の必要性を実感していました。

導入の効果

既存業務を大きく変えることなくナレッジ蓄積ができるようになりました。ナレッジにスピーディにアクセスできることで、業務時間の短縮につながっています。

村田機械株式会社は、「Muratec」をブランド名に、産業用機械・FAシステムなどを主力製品とする機械メーカーです。同社では2022年よりMNTSQ契約データベースを導入し、法務部の業務効率化を進めています。部内での運用定着も進んでいる同社では、どのようにリーガルテックを検討し、MNTSQ導入に至ったのか、検討・導入メンバーの皆様にお話を伺いしました。

<参加者>
業務支援本部 法務グループ法務チーム 課長 阪口 裕子様
業務支援本部 法務グループ法務チーム 森田 菜摘様
業務支援本部 法務グループ法務チーム 河原崎 彩様

  • 村田機械の法務部について教えてください。

阪口:
私たちは業務支援本部 法務グループに所属しており、8名のメンバーで業務をしております。大きく法務チームと輸出管理チームに分かれており、法務チーム内6名でMNTSQを利用しています。メインとなる日々の契約相談に加え、社内向け講習会の企画実施、株主総会や取締役会の事務局業務なども担っています。また、M&Aなど特命案件に携わることもあります。

メンバーの採用/長期休業で実感した、ナレッジ基盤の必要性

  • どのようなきっかけでリーガルテックの導入を検討されましたか?

森田:
当社の法務は人数が少ないため、これまでは契約相談メールのやり取りに部員全員をCcに入れることで情報を共有していました。一方で、共有するための仕組みはありましたが、業務になじまずに更新が行われない状態が続いており、情報をシステム化できていませんでした。部員の年次によって持っているナレッジに差があるという課題を改善するために、まずナレッジをシステムで一元管理できる環境を整えたいと思ったことが導入検討のきっかけです。
また、私も産休・育休を取得しましたが、長期休業の間に行われた契約相談の履歴が共有できていなかったという具体的な課題があったということも1つのきっかけです。

阪口:
キャリア採用のメンバーもいて、法務部員も以前より流動化していく中で、法務としてぶれない回答をしようと思うと、過去の対応履歴は最低限見る必要がある情報だと考えています。

既存業務を大きく変えることなくナレッジ蓄積が可能

  • MNTSQ選定のポイントはどのような点でしたか?

森田:
私が育休から復帰した後に、いくつかリーガルテック製品のトライアルを行いました。そのなかで、当社でやりたいことはAIでの契約審査ではなく、メールをナレッジとして残していくことだと気づきました。
これまで部内のメール自体は共有できていましたが、自分が担当してない案件は流し見程度であったり、検索するキーワードが思いつかず、欲しい情報にたどり着くのに時間がかかるということが課題でした。当社が最も残したい情報は普段使っているメールの中にあり、メールのやり取りの履歴を添付ファイル含めて残したいと思っていました。
そんな中で、MNTSQの方から当社のCX推進担当取締役宛に手紙をいただいたのがMNTSQを知ったきっかけです。法務相談のやりとりのメールを重要なナレッジと考え、蓄積していく機能があるという点で、我々の欲しいものを持っているのではという印象がありました。

阪口:
今までの業務のやり方を大幅に変えることなく、ナレッジを蓄積できるという点も大きなポイントでした。MNTSQさんを検討する前はいくつか他社製品を検討しましたが、ナレッジを蓄積するためにはひと手間プラスしなくてはいけないことが多く、当該他社製品を導入することは難しいという判断をしました。

ナレッジにスピーディにアクセスでき、業務時間の短縮につながる

  • 実際にMNTSQを使ってみていかがですか?

河原崎:
実際に使ってみて、大きく役立っている点が2つあります。まず過去の契約相談のデータに素早くアクセスできることです。私は入社してまだ2年ですので、契約相談に対応する際、先輩たちがどのように対応していたのか、過去に同じようなやり取りはあったのか等気になることが多いのですが、MNTSQでは契約書と一緒に相談メールの履歴も見ることができるため、参考になる情報にすぐにたどり着けますし、そのスピードも非常に速いです。以前はメールの受信ボックスでキーワードを検索して、条件に合う契約相談のデータをまとめていましたが、予想以上の量のデータが引っかかったり、欲しい情報になかなかたどり着けなかったりすることがあり、欲しい情報にたどり着くまでに時間がかかっていました。MNTSQではそういった問題がなく、迅速に必要な情報を取得できます。

もう1つの役立っている点は、条項分解の機能です。契約書の本文を簡単にコピーできることは非常に便利だと感じています。業務上、契約書の一部をコピーして相談者に説明したり、それを元に覚書を作成したりすることがありますが、MNTSQの機能によって誤字や不自然なスペースなく、綺麗にコピーすることができ、業務時間の短縮につながっています。

  • 実際にMNTSQを使うことによって意識するようになったことがあれば教えてください。

阪口:
締結済みの契約書もメールで共有されることがあるのですが、後から締結済みの契約書あったっけ?と探す時に、共有付箋の機能を利用することによって、締結済契約書にすぐたどり着くことができるようになりました。またその共有付箋には色々な情報を書き込めるので、例えば基本契約と覚書があった場合に、それぞれリンクを貼ってポチッと押ししたら基本契約にアクセスできるとか、基本契約にリンクを貼ってあったら、その変更覚書に飛べるとか、そういう使い方もできて、この機能は便利だなと思っております。

  • 機能を活用することでナレッジを次に残しておこうという意識が根付いているんですね。

河原崎:
メンバーに情報を共有する際、これまでは参考メールを転送していましたが、MNTSQのリンクを貼って共有するようになりました。リンクを押したらすぐMNTSQで内容を確認できるので、普段の業務になじんできていると思います。

阪口:
ただ、メンバーによる利用頻度の差がまだまだあるので、標準的に使ってもらえるよう、便利さを実感してもらうところが今後の課題かなと思います。

  • 今後のMNTSQやリーガルテックに期待することは?

阪口:
追加のご提案をいただいていますが、案件管理のナレッジ提案機能は魅力的ですね。過去の類似相談を提案してくれるという機能は非常に便利なのではと感じています。また、MNTSQさんは法務業務へのAIの活用、特に新技術の活用に関して積極的に進められていると認識しているので、今後当社の法務業務においてもそのような新技術の利活用を検討していきたいと考えております。最後に、MNTSQさんは長島・大野・常松法律事務所さんとの提携もされていますので、法的バックグラウンドのある製品を提供いただいているという点でも頼もしい存在だなと感じています。

森田:
要望ではないのですが、今後MNTSQを事業部に展開するとなった場合、どのように社内展開を進めていくのが良いのか・・・ということが気になります。全社に対して相談業務のやり方を変えていくことになると思うので、このあたりは他社でどのように進めておられるのかなどをぜひお聞きしたいです。

  • 最後に、MNTSQを検討されるお客様に何かアドバイスがありましたらお願いします。

阪口:
最初はスタートアップ企業で信頼できるのだろうかという不安もありましたが、名だたる企業さんでの導入実績が安心感につながりましたし、実際に使ってみて、他社にはない製品を提供されていることを実感しています。色々とリーガルテックのサービスを探しまわった結果、ようやく自分たちが本当に欲しい機能を持っている製品にたどり着けたと感じています。

村田機械株式会社の皆様、お忙しいところ、貴重なお話をありがとうございました。